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オンラインでカウンセリングを受けられるサービス7選

皆さんこんにちは。

みなさんは「オンラインカウンセリング」を利用したことはありますか?カウンセリングといえば「対面」を想像されるかもしれませんが、近年「オンライン」での受付も増えてきています。

そこで今回は、そもそもオンラインカウンセリングとは何でどんなサービスがあるのか、またその選び方などについて説明していきます。

オンラインカウンセリングとは

そもそも「カウンセリング」とは何なのでしょうか。カウンセリングとは、広辞苑では「個人のもつ悩みや問題を解決するため、助言を与えること。精神医学・臨床心理学等の立場から行うときは、心理カウンセリングと呼ぶことがある。身上相談」と定義されています。このように、カウンセリングは悩みを聞くだけではなく、「悩みや問題を解決に導くこと」が大きなポイントとなっています。

また、カウンセリングサービスのひとつである「マイシェルパ」のHPでは、カウンセリングをおすすめする人の特徴として以下を挙げています。

  • 様々な悩み・不安をお持ちの方
    • 人間関係、仕事・将来、子どもに関することなど
  • 身体やメンタルの不調でお悩みの方
    • 不安な気持ちになりやすい、やる気がでない状態が続いているなど
  • 通院による治療を受けている方
    • うつ病、強迫性障害、適応障害、不安障害

そして、対面相談が一般的だったカウンセリングですが、電話・ビデオ通話・チャットなどでも相談が可能になったのが「オンラインカウンセリング」です。

オンラインになると効果が下がるのでは?と思われるかもしれませんが、Birgit Wagnerら (2014) の研究で対面群とオンライン群の間には有意差がないことが明らかにされました。さらに3ヶ月後のフォローアップでは、対面群が抑うつ症状が有意に悪化していたのに対し、オンライン群では安定したままだったことから、オンラインカウンセリングにはより長期的な有効性があると判明しました。

これ以外にも、オンラインカウンセリングの効果を示す論文が発表されています。

  • 電話とチャットどちらでも幸福感が高まると同時に問題の深刻さが軽減された。また、チャットの方がやや結果が良かった (Fukkink, 2009)
  • インターネットを利用した心理療法は、対面での診察と同等かそれ以上の効果がある (University of Zurich, 2013)

このように今後活用の幅がさらに広がると考えられるオンラインカウンセリングですが、もちろん課題もあります。特に、情報セキュリティの問題を含んだ倫理的配慮の課題が指摘されており、その安全性や機密性を高い精度でどう確保するか、また、活用のための知識とスキルアップが常に求められています (石川, 2021)。

オンラインカウンセリングサービスまとめ

オンラインカウンセリングサービスを選ぶ際の比較ポイントとして「相談の手段」「相談までの流れ (要予約かどうか, 予約方法など)」「金額」「扱っている相談内容」「カウンセラーの人数」「実績」などが挙げられます。

その中でも今回は、ピックアップした7つのオンラインカウンセリングサービスを「相談の手段」で分類しました。また、記載している料金 (税込) は初回料金やおためし料金です。それぞれのサービスの特徴は後ほど詳しくみていきますね。

サービス名サービス開始ビデオ通話相談電話相談テキスト相談補足
エキサイトお悩み相談室2006年12月~×
予約不要
1分110円~330円
(カウンセラーによる)

1通880円~11,000円
(カウンセラーによる)
専用のアプリを利用しない場合は通話料も負担
cotree (コトリー)2014年~
要予約
45分5,500円~

要予約
45分5,500円~

2週間8,800円~
メッセージ往復は最大週5回
当日予約可
Reme (リミー)2015年10月10日~××
1ヶ月6,380円~
メッセージ往復制限なし
1日あたり約213円
追加料金なし
うららか相談室2019年11月11日~
要予約
50分5,280円

要予約
50分5,280円

3日間3,960円
メッセージ往復は3回
当日予約可
テキストの1ヶ月分は9,680円(8往復)
Unlace (アンレース)2020年12月~
要予約
テキスト料金+30分4,400円

要予約
ビデオカウンセリングで音声のみ利用の場合
テキスト料金+30分4,400円

2週間8,800円
1ヶ月22,000円
メッセージ往復制限なし
当日予約可かは
カウンセラーによる
マイシェルパ2021年2月4日~
要予約
50分6,600円
××予約は2日前まで
ココロの窓口2021年9月1日~
予約不要
1分50pt or 100pt
プレミアム会員は50pt

予約不要
ビデオカウンセリングで音声のみ利用の場合
1分 50pt or 100pt
プレミアム会員は50pt
×オンラインでカウンセラーにすぐ相談可
月額500円でプレミアム会員
1000pt 1,000円
3030pt 3,000円
52,500pt 50,000円

各オンラインカウンセリングサービスの特徴

サービスごとの特徴をみていきましょう。

今回紹介するカウンセラー数や相談実績などは執筆時点 (2022年3月末) のものです。

cotree (コトリー)

日本最大級のカウンセリングプラットフォームなので、みなさんも名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。cotreeには現在220名のカウンセラーが登録しており、うち140名以上が臨床心理士や公認心理師の資格保持者で、登録には実務経験3年・セッション実績100件以上を必須条件としています。

うららか相談室

うららか相談室のカウンセラーは230名以上おり、全員が臨床心理士・公認心理師・社会福祉士などの臨床心理士か国家資格を持っています。また、「対面」でも相談できる点が他のサービスと異なる特徴です。

Unlace (アンレース)

精神保健指定医・日本医師会認定産業医が監修する、カウンセラー全員が心理資格保持者のカウンセリングアプリです。無制限で相談可能なサブスクリプション型であることが大きな特徴です。マッチング診断後、約9割の人が30分以内にカウンセラーから連絡があるそうです。さらにAIがカウンセリング内容を解析してくれるため自己理解の促進に繋がります。

ココロの窓口

カウンセラーがWebサイト上で待機しているため、相談者は自分の好きなタイミングで相談できます。そして、料金形態も特徴的で、1分単位の料金になっています (1分100円相当でプレミアム会員は1分50円相当)。また、カウンセラーは公認心理師・臨床心理士・精神保健福祉士に限定しており、顔出しは自由です。

エキサイトお悩み相談室

今回紹介する中では一番サービス提供歴が長いです。15年間で受けた相談は20万件以上で、160名以上の経験・実力豊富なカウンセラーが在籍しています。

マイシェルパ

医学博士・精神科専門医が運営しており、カウンセラーも公認心理師をはじめとした専門家です。カウンセラーの選び方が特徴的で、「無料相談後に自分に合ったカウンセラーの紹介してもらう」「男性か女性かを選んであとは任せる」「自分でカウンセラーを選ぶ」という3種類があります。また、相談の手段はビデオのみです。

Reme (リミー)

テキストに特化したサービスです。カウンセラーは臨床心理士をはじめとする専門家で、専属のパートナー制をとっています (希望があれば変更可)。カウンセラーからの回答は平均1200文字ほどで、共感的内容・悩みの原因・心理的な背景とともに具体的な解決策・セルフケアも提示してくれます。またLINEでの相談も可能です。

オンラインカウンセリングサービスの選び方

ここまでは7つのサービスを特徴ごとにみてきましたが、ここからはその選び方について見ていきます。

相談の手段で選ぶ

これはぜひ先ほどの表を参考にしてみてください。「ビデオ」「電話」「テキスト」のどれかひとつでいい場合は、手段の多さを気にせずにサービスを選べます。例えば「テキスト」のみでいい場合は、値段も他のサービスより手頃な「Reme」がおすすめです。

値段で選ぶ

カウンセリングを受ける際に金銭面は死活問題ですよね。「とりあえず受けてみたい」という方は、お試し料金や初回料金があるところがおすすめです。また、単発の利用ではなく、継続して同じサービスを利用する場合は金額が安くなるプランもあるのでぜひ検討してみてください。

予約方法で選ぶ

「要予約」か「予約不要」かも気になる点です。「今聞いてほしい」と思ったときに便利なのは、もちろん「予約不要」のサービスです。例えば「ココロの窓口」や「エキサイトお悩み相談室」はオンライン上にいるカウンセラーにすぐ相談できるのでおすすめです。

また、ビデオや通話タイプのサービスは要予約のパターンが多いですが、テキストはどのサービスも予約不要なのがいいですね。

カウンセラーで選ぶ

どんなカウンセラーがいるかで選ぶのもひとつの手です。ひとくくりに「カウンセラー」といえど、専門や得意な分野が違うので、カウンセラーのプロフィールを見て自分の話したい内容と合っているかを確認するとミスマッチングが起こりにくくなります。

一方でカウンセラーをどう選べばいいか分からない場合は、相談内容でマッチングしてくれる「cotree」「うららか相談室」「Unlace」「マイシェルパ」「Reme」などがおすすめです。また、マッチングの段階でカウンセラーの性別を選択・希望できるサービスが多いのも安心ですね。

実績で選ぶ

最後に、これまでの実績やレビューを参考に選ぶ方法です。サービスを提供し始めて年月が経っているところは、その分経験やノウハウが蓄積されているため安定したサービスの提供があると考えられます。また、豊富な過去のレビューから自分に合っているかを検討することができます。

さて、ここまでいくつか選び方を紹介してきましたが、どれかひとつに絞るのではなく、自分の状態に合わせて組み合わせるのもおすすめです。

筆者の場合だと、初めましての人といきなりビデオや電話で話すのはハードルが高く、エネルギーも使うのでまずはテキストメインのサービスを利用します。その上で誰かと直接話したいと思ったらビデオや電話という手段を選ぶと思います。

ただ、どれも安価ではないので、まずは自分が「どんな風に相談したいか」「どんな人に相談したいか」など、大事にしたいポイントを考えておきましょう。

誰かに話してみることで心が軽くなる

さて今回は、オンラインカウンセリングサービスを7つ紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。この記事が少しでもみなさまの参考になれば幸いです。

筆者自身は大学の保健室の先生に話を聞いてもらっていたのですが、誰かに話すことで心が軽くなったり、考えを整理することができたと思います。カウンセラーは「相談のプロ」なので、「こんなことを話してもしょうがない」と思わずにまずは相談してみるといいかもしれませんね。

最後になりますが、もし今、生きているのが辛いと感じている方は、どうかひとりで抱え込まずに周りの人を頼ってみてください。家族や友人ではない「誰か」に話を聞いてもらいたいと思ったときは窓口もあります。

それでは、皆さまが今日という日を健やかに過ごせますように。

<参考資料>

・石川悦子「オンラインカウンセリングの現状と課題」(2021)

・Birgit Wagner., Andrea B Horn., Andreas Maercker, “Internet-based versus face-to-face cognitive-behavioral intervention for depression: a randomized controlled non-inferiority trial” Journal of Affective Disorders, 152–154 (2014), pp. 113-121.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23886401/

・Ruben G. Fukkink., Jo M.A. Hermanns,  “Children’s experiences with chat support and telephone support” J Child Psychol Psychiatry, Jun; 50 (6) (2009),  pp. 759-766.

https://acamh.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1469-7610.2008.02024.x

・University of Zurich, “Psychotherapy via internet as good as if not better than face-to-face consultations”, 30 July 2013.

https://www.media.uzh.ch/en/Press-Releases/archive/2013/psychotherapie-via-internet-wirkt-gleich-gut-oder-besser-wie-im-sprechzimmer.html

・コトリー

https://cotree.jp/

・うららか相談室

https://www.uraraka-soudan.com/

https://www.uraraka-soudan.com/news/1

・Unlace (アンレース)

https://www.unlace.net/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000073905.html

・ココロの窓口

https://cocoro.live-now.jp/

・エキサイトお悩み相談室

https://counselor.excite.co.jp/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000773.000001346.html

・マイシェルパ

https://my-sherpa.jp/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000073210.html

・Reme (リミー)

https://reme-nomal.com/service/

https://www.atpress.ne.jp/news/76191